シニアのタンパク不足解消!良質なたんぱく質の選び方~その1~

2016/04/21
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「寝たきりにならないために!」とか「免疫力アップには良質なたんぱく質が大切ですよ!」などと最近よく耳にしませんか?

肉や魚、牛乳、大豆がたんぱく質が豊富と言われますが、食が細くたくさん食べることのできない高齢者はどうしたらよいのでしょうか。

そこで、どの食材が「良質」なのか、どのくらい食べれば「しっかり」なのかなど、今回は素材の違いによるたんぱく質の特徴について説明しましょう。

 

もくじ

・たんぱく質の「質」の見極めには、「アミノ酸スコア」と「たんぱく質利用率」を知ることが重要。

・たんぱく質の必要量は、体重1kgあたり1g。成長期や高齢者は体重1kgあたり1.2g。

 

 

 

 

たんぱく質の「質」の見分け方

・アミノ酸スコア

たんぱく質の「質」は、含まれるアミノ酸で決まります。ヒトのたんぱく質は、僅か20種類のアミノ酸の組合わせでできていて、それぞれ身体に必要な量は決まっています。

ですから、食べることによって理想量を満たせばよいのですが、もしそれに満たないアミノ酸がひとつでもある場合、その他のアミノ酸をいくら充分摂っていたとしても、ほんの一部しか使われないのです。

アミノ酸桶理論

上の図は魚肉と小麦に含まれるアミノ酸の含有量と理想量の比率を示しています。魚肉(青)はすべてのアミノ酸量が理想量を上回ってるのがわかります。一方、小麦(緑)は「リジン」が理想量に達していないため、合成に使えるアミノ酸はリジンの量までとなってしまいます。

つまり、食材に含まれるアミノ酸のバランスの良し悪しが、その食材のたんぱく質の「質」を左右するのです。

それを分かりやすく表現したのが「アミノ酸スコア」です。

食材ごとに含まれるアミノ酸の含有バランスを数値化したもので、これら食材のアミノ酸バランスがすべて理想量を上回るとき、その食材アミノ酸スコアは100となります。

一方、理想量に達しない食材はアミノ酸スコアは低くなってしまいます。つまり、その食材のたんぱく質量が良質かどうかを見極める際は、アミノ酸量の大きさだけでなく、アミノ酸スコアを見ることが大切です。

<食材とアミノ酸スコア>

  精白米=65

  大豆=86

  牛乳=100

  鶏卵=100

  肉・魚=100

…動物性ならどれも100!バランスよく食べればOK!と言いたいところですが、本当に良質なものを選ぶにはまだポイントがあります。

 

・たんぱく質の利用率

どんなに良質なたんぱく質でも、体内に”吸収”できなければ栄養として利用することはできません。

食材に含まれる栄養は、そのすべてが吸収されるわけではありません。しかも食材によってその度合いが異なります。

それを示したものは「正味タンパク利用率」と呼ばれ、摂ったたんぱく質のうち、私たちの身体に吸収・再合成される利用率を表しています。

<食材ごとの正味タンパク利用率>

  精白米=57

  大豆=61

  牛乳=82

  牛肉=67

  魚肉=80

  鶏卵=94

  出展:拓殖治人ら「食物栄養学」培風館

NPU棒グラフ

この数値からお気づきのように、植物性食材よりは動物性食材のほうが利用率が優れています。また牛肉67に対し魚肉80となっていることから、「肉より魚を食べなさい!」と言われるのにも、きっとこうした理由があるからなのでしょう。

特に魚肉は、魚肉ペプチドに分解することでこの率が97にもなるので、より効率的なたんぱく補給を目指す方は検討してみてもよいでしょう。

 

・お肉や卵の脂肪に注意!

しかし、優秀な肉や玉子にも弱点があります。いくらたんぱく質が良質で高い利用率であっても、気をつけたいのは「脂肪」の摂りすぎです。

太って体重を増やしてしまっては、膝や腰に負担が掛かってしまいマイナス効果に。ですから、普段からできるだけ高たんぱくな食材を選ぶことが大切です。

特に脂の多い豚や牛なら脂身の少ない赤身肉、鶏ならもも肉より胸肉やささみ肉を選ぶようにしましょう。硬くて噛みきれない場合は、少量の砂糖と塩を揉み込んでおくと柔らかくなり食べやすくなります。

魚もまぐろならトロより赤身を、さんまより鱈やしらすなどを選ぶと高たんぱく低脂肪なので、おすすめです。

たんぱく質と脂肪イメージ

 

・たんぱく質だけを効率的に素早く摂る方法

たんぱく質が豊富といわれる肉や魚も、含まれるたんぱく質の割合は20~30%程度です。ですから必要量を摂るにはある程度の食事量が必要です。しかし食が細く、肉や魚も苦手、という方はどうすれば良いのでしょうか。

そこで活用したいのがプロテインやペプチドなどのサプリメントです。

食品とちがい脂肪など余計な成分を摂ることなく、少量で多くのたんぱく質を摂ることができるからです。サプリと聞くとスポーツマンや不健康な方が摂るものと思われがちですが、高齢者の方にこそ活用していただきたいアイテムです。

また食欲が充分ある方でも、たんぱく質が不足していることがあります。例えば、「忙しくてランチを食べられなかった」「コンビニでおにぎりだけだった」など、偏りがちな食事を補うように使ってみてはいかがしょうか。

 

適量ってどのくらい?

・たんぱく質の推奨摂取量

一般成人にとって、1日に体重1kgあたり1gのたんぱく質が必要と言われています。つまり、体重50kgなら、1日50g、体重60kgなら1日60g、ということ。

しかし、高齢者はもう少し多く摂る必要があります。それは、加齢によって消化吸収力が低下したり、粗食志向によって脂っこい肉などを避ける傾向にあるからです。

 

・60gのたんぱく質って、どのくらい?

1日60gのたんぱく質は、食材に置き換えるとどのくらいの量になるのでしょうか。

  豆腐=2丁半

  牛乳=瓶9本

  鶏卵=7個

  ステーキ=150g×2皿

…けっこうな量ですよね。ひとくちに「たんぱく質が豊富な食材」と言われるものでも総重量の20~25%程度しか含まれていませんので、全体の食事量はどうしても多くなってしまいます。ですから少ない量で充分なたんぱく質が欲しい方は、質や効率を考えることが大切です。例えば、上記の食材はすべて「たんぱく質量=60g」ですが、実はすべてが吸収・利用できるわけではないのです。

 

そもそもたんぱく質とは

・たんぱく質は、カラダを構成するとても大切な栄養素

人のカラダは約60%の水分を除くそのほとんど(約20%)がたんぱく質でできています。

活動的でいるための筋肉の主成分でもあるので、とても大切な栄養素です。

人体を構成する成分 イメージ

 

たんぱく質不足の危険

・筋肉量の減少

歳をとるにしたがって自然と筋肉量は落ちてきます。すると、脚が上がらなくなったり、踏ん張りが効かなくなり、思わぬ転倒・骨折事故に繋がります。この事故がきっかけで寝たきりとなり、認知症に繋がるケースも多いので要注意です。また、筋肉量が落ちると基礎代謝も低下するため、太りやすくなるので、健康維持にはしっかりしたタンパク補給することが大切です。

筋肉の衰えイメージ

・免疫力の低下

身体に入ってくる病原菌やウイルスに対抗するのが免疫です。この免疫で活躍するのが「抗体」とよばれ、たんぱく質でできています。感染症を防ぐには身体の免疫力を上げておく必要があるのです。

・肌や髪の荒れ

髪の毛の約90%がケラチンといわれるたんぱく質でできています。また肌のハリを保つコラーゲンもたんぱく質でできていますので、美しい髪や肌のためにも、たんぱく質をしっかり摂りましょう

いかがでしたでしょうか。 人生を楽しむにはまず健康!

旅行や趣味、家族団らんも、はつらつと自由に動く身体があってこそです。

たとえ食が細くなってしまっても、良質なたんぱく質をしっかり食べて、健康なからだづくりを目指してください。

監修:白柳 貴子(しらやなぎ・たかこ)管理栄養士
株式会社小田原鈴廣社員。社員の健康管理のためのメニュー提案・監修を行なう。
豊富な栄養知識をもとにウェブ記事や冊子の編集も担当。

 

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監修:白柳 貴子(しらやなぎ・たかこ)管理栄養士
株式会社小田原鈴廣社員。社員の健康管理のためのメニュー提案・監修を行なう。
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